本年小田原文学館で開催された『「坂口安吾」ができるまで展』を記念し、牧野信一による坂口安吾作品への賞賛と推挙、坂口安吾の小田原滞在とに焦点を当てた朗読会を開催いたしました。
会場となった「おだわら市民交流センターUMECO」の会議室に、猛暑の中、大勢の皆様にお集まりいただき、蔀英治氏が朗読を行いました。
小田原で牧野信一以外の作家を初めてメインに取り上げた会でしたが、太平洋戦争開戦に至る数年に京都伏見、茨城県取手、そして小田原早川へと移り住みながら、自らの文学の確立をめざし苦闘していた坂口安吾の「肉声」を聞き分けることができた会となったのではないか、と思います。