滝口 浩(文芸評論家、牧野信一生誕百年行動計画事務局)
百年祭という初日のために
牧野信一が〈ギリシャ・マキノ〉という明晰な惑溺の中に見い出していた浄福は、今は隠蔽されてしまっている快楽である。今日はその喜びを、新たに発見し反復するプロセスの第一日目だ。さあ、何はともあれ”牧野の百年”に盃を献ずることから、すべてを始めようではないか。